🦘カンガルー便り Vol.29
こんにちは。
シドニーより古賀です。
今回は、前の記事「子どもたちの日本語力」の続編です。
こちらで生まれ育っている日本ルーツを持つ子供たちの多くは、日本語学校に通っており、我が家からは車で20分圏内に2つ日本語学校があります。毎週土曜日の午前中を使って、日本語の教科書に沿って主に国語の授業が行われており、シドニーエリアには10校弱あるそうです。国語学習のみならず、日本のイベントや文化の継承を目的に、例えばこの時期ではひな祭りについて学び祝ったりするそうです。ただこれらの学校は土曜日の午前中で、息子たちが楽しんで参加しているサッカーの試合と重なってしまいます。また主に幼稚園から入学している他の子どもたちの中に入っていくことを考えると、しっかりと検討しないまま入学のタイミングを逃してしまったことに、少なからず後悔の気持ちがあります。そんな時、お友達の紹介で日本語を教えてくれる日本人の方との縁があり、結局その方のご自宅で週1時間のみですが、それぞれの習得ステージに合わせて教えていただけることになりました。正直、限られた時間なので短期的な成果は期待していませんが、できる限り日本語の会話と文字に触れる機会を持つことを目的に続けてもらいたいと思っています。長男は今年中に日本語検定に挑戦すべく、受験級の適性を見定めているところです。
日本語の読み書きは日本の同年代の子どもたちには到底追いつけない息子たちですが、日本文化や日本への愛情は負けていません。アプリで日本のマンガを読んだりアニメを見ていますし、日本で食べたガリガリ君やコンビニのシュークリームのおいしさを思い出しては話をしてきます。日本人でありながら年に一度帰国するだけで、息子たちにとっての日本は、旅行の目的地として楽しい場所、になってしまっているようですが、いつ帰ることになっても自信をもって馴染むことができるよう親として日本語力の維持に奔走しています。また今は、彼ら自身は習い事が一つ増えた程度にしか捉えていませんが、成長した時にこの時の選択に感謝してもらえることになれば嬉しい限りです。