🦘カンガルー便り Vol.23
こんにちは。シドニーより古賀です。
2月はこちらでは学年の始まりの時、日本では桜の木を背景に一学年大きくなった子どもたちの成長を実感するこのタイミングですが、こちらでは真夏の強い日差しを受けての新年度を迎えて一カ月が過ぎました。オーストラリアと言えどもシドニーしか体験していない我が家ですが、シドニーの夏はこうあるべき!というまっすぐで強い太陽、湿り気のない空気、夜20時過ぎまで明るい毎日は非常に過ごしやすく気分も上向きになります。
長男は今年から5年生、小学校生活も残すところ後2年となり、7年生からのHigh Schoolに向け学習の難易度がぐっと上がるとそこここで耳にします。次男は小学1年生、親と離れがたく泣きじゃくっている新キンディ生をしり目に本人はさほどの変化は感じていないようですが、親は1年生という響きに多少なりとも気が引きしまる思いです。新年度が始まってから一週間後に二人とも新クラスが決定し、新しいクラスメイト、新しい先生、新しい教室での学校生活がいよいよスタートしました。長男は5年生と6年生の混合クラスです。こちらでは1/2年生、3/4年生、5/6年生が学習カリキュラムにおいては同じステージ(stage)に属しますので、同じステージの学年の混合クラスというのは決して珍しくありません。カリキュラムが一学年ではなく二学年をかけて完了されるように組み立てられているのだそうです。社会面においては年上の子はリーダーシップを発揮する機会ができたり、年下の子は年上の子たちをお手本に成長の機会を得ることができたりといった利点があると聞きます。
息子たちが通う学校はNSW州立の公立校ですが、こちらの公立校は日本と比べても学校ごとの自由な運営の余地が多いようで、息子たちの学校は英語と日本語のバイリンガルで授業を行うことが売りになっていますが、一方で一般的な学業における評価も非常に高く、3年生以降はチャレンジクラスと呼ばれる特進コースにあたるクラスが設けられています。チャレンジクラスへの進級は学内試験を経ての選抜者のみに限られ、このクラスを卒業すると州内のハイスクールの中でもセレクティブと呼ばれる優秀校への進学の可能性が広がることになります。
日本でも地方から東京に出てきて子育てを始めた私は、「東京の子どもたちは小学校や中学校を受験するために塾に行くのかー」と、暗い夜道を自転車で帰宅する小学生高学年と思しき子どもたちを他人事のように見ていた記憶がありますが、ところ変わってシドニーでも塾に通わせたり、より良い学校に入学するための競争があることが少しずつ実感できてきています。この辺りは長男の進学事情と絡めて改めて書かせていただきます!