こんにちは。シドニーの古賀です。

秋のシドニーは朝晩冷え込みが厳しく暖かいベッドから抜け出るのが一苦労です。ただ日中の差すような日差しの強さは相変わらずで、気温は20度前後ですが、日光の下ではぬくぬくとしていて気持ち良く過ごすことができます。こちらでは50歳以上の人へのワクチン接種が開始していますので、接種が順調に進み国境再開に向けて明るいニュースにつながることを願っています。

クロスカントリー会場

子どもたちの学校は2学期目が残すところ一カ月となりました。先日は学校主催のクロスカントリーがあり、生徒全員が学校から徒歩10分ほどの近くの大きな公園に移動し、希望する生徒だけが走ります。参加者の中から各年齢枠の上位6位くらいまでが、後日広域の代表として複数の学校からの代表者と競います。いわゆるマラソン大会なのですが、平坦なグラウンドではなくアップダウンのある公園とその周辺の林の中を駆けるのでかなりの体力を要します。3年生の息子の年齢では2キロにエントリーできたのですが、長距離に苦手意識がある息子は絶対に参加しないと言い張り見学組でした。

陸上設備が整った公園

こちらではスポーツは基本的には季節ごとに実施されます。息子がメインにしている地元のサッカークラブは冬季限定で活動しており、サッカーが実施されない夏季に息子は地元の陸上（Athletics）クラブに参加しました。私がイメージしていた陸上クラブは、各自が得意な種目に特化して練習し競うという形でしたが実際は全く異なりました。毎週同年齢の子どもたちがグループになり、陸上の全種目をローテーションで巡り、シーズン終わりに全種目の合計ポイントで順位が決定するのです。もちろん個別の得意な種目で地方大会に進む子はいるのですが、その前段階で、短距離、長距離、高跳びや幅跳び、投てきと、好き嫌いがあったとしても全ての種目をこなさないといけませんので、スタミナ不足で長距離ではすぐに歩いてしまう息子は、弱気になり陸上クラブを途中で辞めてしまいました。長距離以外の種目は楽しんでいただけに親としては残念でしたが、説得も通じませんでした。

日本の学校や地元のクラブ活動では一度加入したら長く続けること、一つの種目やポジションを極めるための指導が見られますが、オーストラリアの学校では季節ごとに参加するクラブ活動を選択し毎年登録しますので、特に低年齢のうちは様々な種類のスポーツを経験することが前提とされています。早朝や週末を使っての練習、先輩後輩の上下関係など日本の学校のクラブ活動特有の光景は、こちらでは一般的には見られません。

息子は地元のサッカークラブに所属して二年目、ユニフォーム姿でプレイするのも様になってきました。地元のクラブは基本的に大きなエリア組織に属し、プロリーグと同じようにシーズンを通してリーグ戦で他チームと対戦し順位を決定します。毎週平日の夕方の時間帯で練習、土曜日の午前中にホーム又はアウェイで試合を戦います。日本のサッカークラブに所属していた時にはとにかく練習の繰り返しで試合と言えばたまの交流試合程度でしたが、こちらは毎週の試合でいかに結果を出すかが活動の軸になっており、とにかく練習より楽しく走り回りたい息子にはこのスタイルが合っているように感じます。各年齢で5～6チームができる大きなクラブですが、試合当日の売店の運営や試合に必要な物品を倉庫から出し入れすること、コーチやマネージャーまでも、毎回全て親がボランティア形式で手伝いながら運営されます。子供の習い事としてはかなり親の負担が大きいのですが、毎週の試合で親も一緒に一喜一憂しながら活動を楽しんでいます。

次男のサッカー練習風景

長男のサッカー試合風景