海外教育研究所

スタッフ日記

講演に行ってきました【教育編】

こんにちは。古賀です。

先日、私どものニュージーランド・オークランドにある現地オフィスで塾講師をされている日本人の先生の講演を聞いてきました。先生は日本の中高校への編入・入学試験対策を始めとした教育のプロでありながら、ニュージーランドでの10年以上の滞在と教育現場への関わりに裏打ちされた10代のお子様への接し方についても、大変興味深いお話をして下さいました。

 

第一弾の本日は『教育編』です。

数年後に導入される大学入試改革に伴う日本の教育の在り方に対するテコ入れは、小中高校生のお子様の学び方に大きな影響を与えます。「教師が教壇に立って一方的に知識を入れ込む教育」から理想的には「生徒同士が互いの意見を交換しながら考える力をつける教育、教師はあくまでもきっかけづくりやファシリテーターとしての役割を担う」教育の在り方(=アクティブラーニング)を目指します。「同僚が外国人」であることが当たり前の未来を生きる子供たちにとっては、歓迎されるべきムーブメントではあるようです。一方で、教師に求められる役割の変化に対応していくための支援制度の不足や、授業の中で活用されるIT機器(パソコン、タブレット、インターネット等)の物的整備の遅れなど、実現を阻む課題をあげるときりがありません。

 

先生が移住したニュージーランドは、周辺の小諸島やヨーロッパ、アジアからの移住者が築き上げてきた歴史が浅い国です。単一民族国家である日本とは異なり、様々な言語や文化背景の人々が平和に共同生活をするためには、積極的に意見を交わし合い実践していくことが求められてきました。こういった文化的背景が如実に反映された教育現場では、今日本の教育が取り入れようとしているアクティブラーニングが自然と根付いて実践されています。意見を言わないことは、意見を持っていないことと同義であること。他者の考えを尊重し、建設的な方向で議論を深めること。教わることより学ぶことが重視されるなど、私たちが取り入れていきたい教育のヒントが至る所に見られます。

 

若くしてニュージーランドを含む欧米文化圏へ飛び出す日本人の留学生が、到着後に突き当たる壁がこういった根本的な学び方の違いです。同時に私たちが感心させられるのは、その壁をご自身の力で乗り越えていくお子様のしなやかさです。私どもでは渡航前から、留学先の教室で求められる心構え、歓迎される態度やスキルを、留学中の知恵としてできる限り備えてご出発いただきたいと考えています。将来の日本・世界を担うお子様が柔軟な思考をもつ若い間に、社会で最大限に活かすことができる教育を授けられる環境が実現すると良いなと、先生の講演への参加を終えて感じたのでした。

次回は『子育て編』をご紹介します。

 

問い合わせ先:
海外教育研究所
Tel: 03-6402-9339
Email: inquiry@kaigaikyoiku.jp

 

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